その背中、抱きしめて 【上】
はい???
ドアの方を向くと…
「高遠くん!?」
すごく居心地悪そうに立ってる。
そりゃそうだよね。
ただでさえ上級生クラスの階なのに、カッコイイから女子みんな騒ぐもんね。
「どうしたの?」
「今日、図書室ちょっと遅れます。そんなに遅くならないから待っててください」
え、もしかしてそれ言うためにうちのクラスまで来たの?
…そっか。
そういえば電話番号もメールアドレスもLINEもお互い知らないもんね。
にしても律儀だなぁ、まったく。
「わかった。わざわざ来てくれてありがと。待ってるね」
それだけ言って、高遠くん戻って行っちゃった。
席に戻るとさくらちゃんがニヤニヤしてる。