モテ系同期と偽装恋愛!?

「すげー、カッコいい!」と私とは違う感想を口にする横山くんは「紗姫、横に立って。写真撮るから」と驚くことを言ってきた。

「嫌よ、恥ずかしい」

「なんで恥ずかしいの? 神様なのに」

「分かってるけど……私には絶対に無理」

断固拒否する私に、それならばと、彼は自分のスマホを渡してきた。

横山くんが被写体になるから、写してほしいということみたい。

それなら恥ずかしくないので、スマホカメラをズームにして神輿に向けて構えた。

神輿に近づいて行った彼は、横に立って丸太に触れようと手を伸ばす。

彼の右手が丸太の先端部分に触れようとしたまさにその時、「触るでねぇ!」と私の後ろに大きな声が響いた。

肩をビクつかせて振り向くと、恐い顔をした地元のおじいさんがひとり立っていて、私の横を素通りして横山くんに駆け寄った。

触ったり写真を撮ってはいけなかったのか……。

罰当たりなことをしてしまったに違いないと反省し、私も側に寄って、横山くんとふたりですぐに謝った。

しかしおじいさんは「そうでねぇ」と言って、触るなと叱った理由を話してくれた。

その説明によると、どうやらこの神輿は女性しか触れてはいけない決まりらしい。

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