モテ系同期と偽装恋愛!?
しばらくその状況が続き、今度は太ももの上に手を置かれた。
ベージュのタイトスカートは夏物の薄手の生地なので、手の温度や湿り気が肌にまで伝わってきてしまう。
これには微かに体が震え始めたが、耐えられると強く自分に言い聞かせ、作り笑顔で酔っ払いトークに相槌を打ち続けた。
テーブルを挟んだ遠い位置に座る横山くんは、言葉数が極端に減っていた。
始めのような盛り上げ役を務めることもなく、ただビールを口にしながら、こっちを気にしているだけ。
観察されている……私が本当に平気なのかを……。
それを感じて、ただ相槌を打つだけではなく、積極的に副工場長に話しかけてみた。
するとますます気をよくした副工場長の手が、太ももをまさぐるように撫で始めて……。
逃げ出したい気持ちを必死に押し込め、私は笑顔をキープする。
でも、その笑顔はぎこちなく、引き攣ったものに徐々に変わってしまう。
体の震えも強くなり、副工場長の手にはハッキリと伝わっていることだろう。
幸いなのは酔っ払い集団の中で、私のそんな変化に気を止める人が誰もいないということ。
こっちをじっと見ている、横山くんを抜かしては……。
時刻はやっと21時半になる。
去年は22時にお開きとなったので、あと少しの辛抱。
飲み会の出だしは横山くんが守ってくれたお陰で時が経つのを早く感じたが、今は腕時計にチラチラ視線を落としては、なかなか進まぬ針に文句を言いたくなっていた。