モテ系同期と偽装恋愛!?

社内の飲み会を避けてきた私なので、桃ちゃんの言葉を体験と結びつけることができず難しく感じてしまう。

それでもなんとか理解しようと、飲み会の風景を想像していた。

箸が止まってしまった私に対し、桃ちゃんはツルツルとうどんを啜って飲み込み、自分の意見に納得してうんうんと頷いている。

「ということは、私も遼介のこと、よく分かっていなかったということか。
もっと単純思考な奴かと思ってたのに、人の悪意とか先読みして、回避して生きてきたのかも」

「ごめん……まだよく分からない」

「そんなに難しく考えなくていいよ。
あいつも紗姫と同じで異常にモテるから、今まで嫌なこともいっぱいあったんじゃない?
そこから学んだ処世術が、今の遼介を作ったということじゃないかな」


そっか……。
遼介くんの過去の物語は私のものより登場人物が多そうな気もするし、口には出さなくても色々と大変なことがあったのかもしれない。

明るい笑顔の裏にある苦労。それがあって、高い対人スキルを身に付けたということか。

似たような経験をしていたのだとしたら、今の私と彼がこんなにも違う理由は一体なんだろう……器用さの違いか……。

私、自分が思うより、不器用なのかも……。

< 177 / 265 >

この作品をシェア

pagetop