モテ系同期と偽装恋愛!?
ハッとして、急いで離れる私。
慌てるあまりにバランスを崩して尻餅をつき、床に転がってしまった。
「紗姫! 大丈夫……あ……」
思わず短い悲鳴を上げてしまった私を心配し、勢いよく振り向いた遼介くんだったが、すぐに顔を背けられてしまう。
その理由は転んだ拍子にスカートがまくれて、下着の端っこを披露してしまったからで……。
慌ててスカートを直して立ち上がると、彼も立ち上がり、顔を見合わせて同時に赤面する。
目を逸らすのも、同じタイミングだった。
静かな大会議室に響くのは、彼の不自然な咳払い。それと、ポッキーをぽりぽりとかじる音。
「中学生かってくらい初々しいね。
見てるこっちの方が恥ずかしくなるわ」
そう言ったのは桃ちゃんで、私の特訓をポッキーを食べながら、今まで口を挟まずに見守ってくれていた。
「遼介、15時20分だけど」
「げ、遅刻じゃん」
これから彼がリーダーとして携わっている新しいプロジェクトの打ち合わせがあるので、遼介くんは慌てて大会議室から飛び出して行った。
今日の特訓はこれでおしまいということで、ホッと気を緩めた私はやっと桃ちゃんの隣に座り、飲みかけのミルクティーに口を付けた。