モテ系同期と偽装恋愛!?
「恋するのが難しくても、体を提供することはできるよね。そうすれば、アイツの欲求不満の苦しみだけはなくなるよ」
「そうかもしれないけど、私にはちょっと……」
「なんで? 男性恐怖症は治ったんでしょ?
言っとくけど、27歳で処女って自慢にならないから。遼介に感謝しているのなら、アイツにもいい思いさせてやって」
桃ちゃんは財布の中から何かを取り出して、私の手の平に乗せた。
それは小さな正方形の銀色のパッケージに、可愛い天使のイラストが描かれた物で、化粧品のサンプルかと思ったが、指で触った感触がなにか違った。
「これは?」
「コンドーム。遼介に渡せば、言葉にしなくても気持ちは伝わるから」
私の性格上、抱いてほしいと口にするのは難しいだろうからと、桃ちゃんは気を利かせてひとつ分けてくれたみたい。
でもその前に、抱かれる勇気が持てないのに……。
桃ちゃんの言いたいことは分かる。
遼介くんの気持ちに応えることができないのなら、せめて体の関係を持つことでお礼を……それができれば、彼の辛さは少しは減るのかもしれないと私も思う。
手の上の銀色のパッケージと桃ちゃんの顔に往復させていた視線は、今は天使のイラストに止まっていた。