モテ系同期と偽装恋愛!?
「またアンタなの? いちいち絡んでこないでよ」
桃ちゃんが迷惑そうな顔で、面倒くさそうに言いながらも、私と彼女の間に立ってくれた。
私は長谷川さんの登場に困りながら、4階に来てしまったことを後悔していた。
広すぎるが故にほとんど使われていない大会議室は、秘密の休憩場所にもってこい。
でも、長谷川さんに完全にマークされているようだし、総務部と同じフロアにあるこの場所を使うべきではなかった。
どうやら給湯室での会話を聞かれてしまったようで、彼女が怒っている理由は間違いなく、私が彼の誕生日を把握していなかったことについてだろう。
長谷川さんは目の前の桃ちゃんを素通りして、私だけに睨む視線を向けていて、非難の言葉も私だけにぶつけてきた。
「彼氏の誕生日も知らないって、あり得ない。
私は遼介くんの誕生日まで続かなかったけど、どんなふうにお祝いしようかって、彼女だった時はすごく楽しみにしていたのに!」
桃ちゃんがすぐに言い返してくれているけれど、彼女の言葉にもろにダメージを受けてしまった私は、ショックの中で考え込んでいた。
長谷川さんが遼介くんと付き合っていたのは、5ヶ月ほど前のこと。
そんなに前から、遼介くんの誕生日のことを考えていたなんて……。
きっと食事やプレゼントのことなど、彼の好みをリサーチしたりネットで調べたりしていたのかな……遼介くんのために……。