マシンガン LOVE ~この想い、あなたに届け!~
「ていうか亜衣、よく毎日“あのお方”のこと考えられるね」
「だって……好きなんだもん」
「はいはい、わかったわかった。好きなのは、よぉーーく知ってる!」

 私の名は木本(きもと) 亜衣(あい)。入社二年目で年齢は二十四歳になる。
 大手商社である株式会社大井コーポレーションに運よく入社することができたのは一年半前のこと。
 研修期間を経て、企画部化学品課に配属された。

 私がこんな大きな会社に入社できたのは、本当にまぐれだと思う。
 人事の採用担当者が判断を間違えたのか、たまにはこういうタイプも採用しようと血迷ったのか。
 ……ともかく。
 私のような“何事にもめげずに明るい”くらいしか取り柄のない人間が、倍率の高い入社試験に受かるなんて奇跡としか言いようがない。
 筆記試験だって面接だって、うまくできた実感は皆無だったのに。

 同期は何十人かいるけれど、同じ企画部に配属された火山(ひやま) 音羽とは自然な流れで仲良くなった。
 仕事のことからプライベートまで、今ではなんでも話せる貴重な同僚であり友人だ。

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