それでも僕らは恋と呼ぶ。

 家に帰ると、姉が玄関に立っていた。

「あんた、今日はバカに遅いじゃん」

「あぁ、今日は部活が長引いたんだ。きっと明日も遅くなる」

「へー。なんか女のことで遅くなったもんかと思ったけど、あんたに女なんているわけないか」

「失礼な女だな」

 姉を押しのけて部屋へと行く。

 ドアをしめたとたん、ため息が零れた。

 今日も疲れたなぁ・・・。

 ネクタイをゆるめながら、そんなことをぼんやりと考えた。

 
 部活がいつもより長いと、こんな疲れるものなのか。

 それと、気まぐれで佐野に途中までついて行ったわけだしな。

 自分の気まぐれが、自分でよくわからない。

 それに、なんか気分が重たい。

 ご飯を食べるより、お風呂に入るより、とりあえず寝っ転がりたい。

 オレはその場に横になった。

 
 天井が白い。

 そんなどうでもいいことを考えてしまうくらい、自分は疲れているのかと思う。

 なんだろう、身体的じゃない。内面も疲れている。

 その原因はきっと、あれだろう。

 さっき姉にも言われた、女だ。

 姉にはあぁ言われたものだけど、オレには少し前まで彼女という存在がいた。

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