Last Letter~手紙がくれた想い~
「なんか、あったのか?」
弘斗が俺の顔を覗き込む。
「なぁ、弘斗。
女が夢に出てくるときってどんなとき?」
こんな不自然な質問をぶつけた俺。
ただ弘斗は理由も聞かず、答えてくれたんだ。
「そうだなぁ……。
その女のことが気になったりしてるときじゃね?」
と。
”その女のことが気になったりしてるときじゃね?”
かぁ……。
それだけは、絶対にないと思う。
だって、あんな遠巻きにしか見てないんだぞ?
それなのに、気になるはずがない。
きっと、あの黒髪が印象的すぎて夢に出てきてしまったんだ。
うん、そうだ。
それ以外にありえない。