Last Letter~手紙がくれた想い~




この部屋に移動してから、初めてカーテンを開けたとき、目に入った。

あの家が。


特別、何かがあるワケでもないのに、

なぜか気になった。


それからはなぜかその家を観察している私がいて。


どんな人が住んでいるか気になって…。



おじさんだったらイヤだな…

とか、

おばさんかな?

とか、いろんな想像を膨らませた。



ある日


なぜか早く目が覚めてしまって、

おもむろにカーテンを開けた。


そうするとちょうど、太陽が顔を出したところで

眩しくて思わず目を細めた。


でも、今日もいい天気。

あたしは雨が降るとなぜか不安になる。


だから太陽を見ると安心するんだ。

そしていつものようにあの家を観察する。



『………………?!?!』

そうするとまだ、朝早いのにあの家のカーテンが開いたんだ。

そしてかなり格好いい男の子が顔を出した。


かなり、ビックリした。


ううん、ビックリどころじゃない。

あたしは、ずっと準備していたスケッチブックを取り出す。






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