Last Letter~手紙がくれた想い~





『あの、今さらなんですが親御さんは…??』

遠慮がちに先生が聞く。



「父親はいません。


母は…分かりません。

仕事が夜で今、家を出るところかもしれません。


ただ、親は関係ありません。

俺が春樹の親代わりですから。」

先生は一瞬だけ驚いたような顔をしたが、すぐに元に戻る。



『では、入院は3日程で大丈夫です。

ただ、この症状が続けばもっと長引くかもしれません。』


俺は立ち上がりお礼を言って、春樹の病室に向かった。


頭の中では先生に聞いた言葉がグルグル回る。



『発作がでやすくなる』


とか


『気管支喘息』


とか


『原因がストレス』


とか、全然意味分かんねぇ



春樹…ごめんな。


きっとお前にはいっぱい苦労かけてたんだよな?



ごめん、気づいてやれなくて。





< 68 / 219 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop