Last Letter~手紙がくれた想い~
『あの、今さらなんですが親御さんは…??』
遠慮がちに先生が聞く。
「父親はいません。
母は…分かりません。
仕事が夜で今、家を出るところかもしれません。
ただ、親は関係ありません。
俺が春樹の親代わりですから。」
先生は一瞬だけ驚いたような顔をしたが、すぐに元に戻る。
『では、入院は3日程で大丈夫です。
ただ、この症状が続けばもっと長引くかもしれません。』
俺は立ち上がりお礼を言って、春樹の病室に向かった。
頭の中では先生に聞いた言葉がグルグル回る。
『発作がでやすくなる』
とか
『気管支喘息』
とか
『原因がストレス』
とか、全然意味分かんねぇ
春樹…ごめんな。
きっとお前にはいっぱい苦労かけてたんだよな?
ごめん、気づいてやれなくて。