Last Letter~手紙がくれた想い~
俺は春樹が寝ているベットに近づく。
そして、カーテンを開けた。
「…………春樹」
ベットで寝ている春樹はやっぱり息苦しそうで…
「……にい…ちゃん…」
俺の気配に気づいたのかうっすらと目を開けて春樹が俺を呼ぶ。
「春樹…ごめん。ごめんな。」
ベットの横のイスに座る俺。
隣には今にも泣き出しそうな智樹。
「どうして…兄ちゃんが…謝るの?」
息苦しそうに喋りながら春樹は首を傾げる。
「お前の変化に気づいてやれなくて…
春樹、寝ろ。
ゆっくり寝て、また元気になれ。
それで、大好きなサッカーやろうな。」
俺は春樹の頭に手を置く。
そうすると春樹はニコッと微笑んで目を閉じた。
智樹は黙ったままジッと春樹の顔を見つめていて。
いつもクールで
気持ちを表情に出さない智樹。
その智樹が、今にも泣き出しそうで。
こんな表情をさせてるのは、全部俺の責任だ。
俺がちゃんと2人を見てなかったから、
春樹に、こんなに苦しい思いをさせてるのも、
智樹に、こんな辛い思いをさせてるのも、
全部、全部、俺のせい。