Last Letter~手紙がくれた想い~
「弘斗さ、なんでいつも待ち伏せしてるんだよ?」
俺の後ろに乗って鼻歌交じりの弘斗。
朝から気分がいいみたいだ…
「俺は待ち伏せなんてしてねぇーよ!
いつもたまたま。」
俺は何も言わず弘斗の話を流した。
見え透いたウソなんてつくなよ…
「ってお前スルーか?!
どんだけクールなんだよ、お前は!!」
後ろで何かガタガタ言っているが俺は気にしない。
これが俺の性格なんだから仕方ないだろ?
今さら性格は変えられないんだ。
「弘斗、今日も練習行けない。
悪いな。」
駐輪場で弘斗に頭を下げる。
「おう、気にすんなや!
春樹と智樹いるんだから…
なんかあればいつでも言えよ。
手伝いくらいしてやるから」
弘斗が俺の肩に手を置く。
コイツには家のことを話している。
だから親のことも、春樹と智樹のことも知ってる。
たまに家事を手伝ってくれることもあるんだ。
ごちゃごちゃうるさいヤツだけど、
本当はかなりいいヤツだったりする。