Last Letter~手紙がくれた想い~




「弘斗さ、なんでいつも待ち伏せしてるんだよ?」

俺の後ろに乗って鼻歌交じりの弘斗。

朝から気分がいいみたいだ…



「俺は待ち伏せなんてしてねぇーよ!

いつもたまたま。」

俺は何も言わず弘斗の話を流した。


見え透いたウソなんてつくなよ…



「ってお前スルーか?!

どんだけクールなんだよ、お前は!!」

後ろで何かガタガタ言っているが俺は気にしない。


これが俺の性格なんだから仕方ないだろ?

今さら性格は変えられないんだ。



「弘斗、今日も練習行けない。

悪いな。」

駐輪場で弘斗に頭を下げる。



「おう、気にすんなや!

春樹と智樹いるんだから…
なんかあればいつでも言えよ。

手伝いくらいしてやるから」

弘斗が俺の肩に手を置く。


コイツには家のことを話している。


だから親のことも、春樹と智樹のことも知ってる。

たまに家事を手伝ってくれることもあるんだ。


ごちゃごちゃうるさいヤツだけど、


本当はかなりいいヤツだったりする。





< 7 / 219 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop