太陽と月の後継者

「お待ちしておりましたクロエ様。私はイズミと申します。」

猫は一礼して、彼女、クロエの名を呼ぶ。

『何故私の名を?』

「私はクロエ様の事をすべて知っています。」

イズミと名乗る猫は家の中へ入るように促す。

「クロエ様が今日目覚めることもです」

『クロエでいいよ。イズミ、私は誰なの?』

「それはできません。
それも答えられないのです。」

強い決意を持った瞳でみられ
クロエは折れないと判断し諦めた。

『そう』

「ですが、“魔法”を教えることはできます。」

『“魔法”…?』

クロエはまだ、記憶が戻っていなかった。

その為、魔法のことも何も知らない。

魔法とは何か?

強く惹かれたクロエは、その日から約半年。

イズミと共に学ぶことになった。

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