悪魔の封印を解いちゃったので、クールな幼なじみと同居します!
「どうかした?」
アキは不思議そうな顔であたしを覗き込む。
「ううん、なんでもない」
あたしは、嘘ついた。
無茶しないでねと言ったとしても、アキはそんな言葉を少しも気に留めずに無茶をするだろう。
だからもうきっと、アキに何を言っても意味がない。
だから言わない。言えない。
「そっか」
アキは前を向き直した。
きっとあたしが言いたいことがあっても言わなかったことを分かっている。
あたしが嘘ついたことも、分かってる。
それでも何も聞かない。言わない。
「…体、壊さないでね」
「…うん」
呟いた言葉にアキは頷いた。
頷いたけど、きっとその言葉を守ってくれはしないんだろうと思った。
守ってくれないというよりは、守ろうという意志がアキには微塵もない。
それは分かってるけど、あたしは何も言わない。言えない。
お互いの嘘を分かっているのに問い詰めない。
あたし達は、うそつきだ。
*
「え、転校生?」
学校に着くと転校生の話題で持ちきりだった。
「そうみたいよ。男子で、すごくかっこいいらしいわ」
美晴は険しい顔をした。
アキは不思議そうな顔であたしを覗き込む。
「ううん、なんでもない」
あたしは、嘘ついた。
無茶しないでねと言ったとしても、アキはそんな言葉を少しも気に留めずに無茶をするだろう。
だからもうきっと、アキに何を言っても意味がない。
だから言わない。言えない。
「そっか」
アキは前を向き直した。
きっとあたしが言いたいことがあっても言わなかったことを分かっている。
あたしが嘘ついたことも、分かってる。
それでも何も聞かない。言わない。
「…体、壊さないでね」
「…うん」
呟いた言葉にアキは頷いた。
頷いたけど、きっとその言葉を守ってくれはしないんだろうと思った。
守ってくれないというよりは、守ろうという意志がアキには微塵もない。
それは分かってるけど、あたしは何も言わない。言えない。
お互いの嘘を分かっているのに問い詰めない。
あたし達は、うそつきだ。
*
「え、転校生?」
学校に着くと転校生の話題で持ちきりだった。
「そうみたいよ。男子で、すごくかっこいいらしいわ」
美晴は険しい顔をした。