幻が視る固定未来
ここまで有希乃が会話しているのを初めて聞くがそれはきっとオレのためだ。本当にオレを強くしたいからこんなにも必至に反論してるんだろう。
――なら、いつものようにオレが有希乃に加勢すればいい。そうすればきっと有希乃の意見は通るかもしれない。
だけど声が出ないのは助歌が“母上の命令”で反論しているから。こればっかりは逆らえない。
だからこうしてオレは何も言えずに立ち尽くしている訳だが。
――けど、熱くなりすぎた助歌は言ってはいけないようなことを言おうとした。
「木下は何故、幻視様が訓練しているか分かっていない! 幻視様は――」
「――助歌!」
言わせない。絶対に言わせない。有希乃にオレが何者であるかを言わせない。
オレの張り上げた声に驚き、助歌も申し訳ない表情で自分の非を認め謝った。
「すいません。今のは私が悪かったです。ですがそうでも言わない限り木下は納得しません」
オレは焦って真白になった。
このままだと助歌は仕方がないという理由でオレの正体をばらす。しかもそれは母上の命令のためだからしょうがないことになる。
――だからこそダメなんだ。どうにかしてこの話を終わらせないと。
「分かった。だったら今まで通り助歌にオレの訓練を見てもらう。有希乃は今日限りにする」
そうしないといつ助歌が有希乃にオレのことを言うか分からないから。
「だけど灼蜘それだと……」
「いいんだよ! これは母上の命令なんだから。それともいっそ、ここでオレが命令してやろうか」
もう焦りのせいで何を言っているのか分からない。
――なら、いつものようにオレが有希乃に加勢すればいい。そうすればきっと有希乃の意見は通るかもしれない。
だけど声が出ないのは助歌が“母上の命令”で反論しているから。こればっかりは逆らえない。
だからこうしてオレは何も言えずに立ち尽くしている訳だが。
――けど、熱くなりすぎた助歌は言ってはいけないようなことを言おうとした。
「木下は何故、幻視様が訓練しているか分かっていない! 幻視様は――」
「――助歌!」
言わせない。絶対に言わせない。有希乃にオレが何者であるかを言わせない。
オレの張り上げた声に驚き、助歌も申し訳ない表情で自分の非を認め謝った。
「すいません。今のは私が悪かったです。ですがそうでも言わない限り木下は納得しません」
オレは焦って真白になった。
このままだと助歌は仕方がないという理由でオレの正体をばらす。しかもそれは母上の命令のためだからしょうがないことになる。
――だからこそダメなんだ。どうにかしてこの話を終わらせないと。
「分かった。だったら今まで通り助歌にオレの訓練を見てもらう。有希乃は今日限りにする」
そうしないといつ助歌が有希乃にオレのことを言うか分からないから。
「だけど灼蜘それだと……」
「いいんだよ! これは母上の命令なんだから。それともいっそ、ここでオレが命令してやろうか」
もう焦りのせいで何を言っているのか分からない。