らしくないけど
「この式場ね、少し離れたところに撮影スペースみたいなところがあって、今日は使われないことになってるの」
「無理言って今日はそこを開放してもらってるんだけど…、加地君が会いたい人がそこで待ってるよ」
……何でこんな、いいやつらなんだよ。
今日は二人の結婚式で、それだけ考えて、祝う日なのに。
俺が今何考えてるかも、誰に会いたいと思ってるかも、二人には……っていうか、白城にも高橋にもお見通しなんだろうな。
「…ごめん」
「何で謝るのよ、そこはありがとうじゃない?」
綺麗に笑う咲良。
その隣で、そんな彼女を見て幸せそうに笑う連くんには、たぶんこの先一生叶わない。
「ありがとう。行ってくる」
「行ってらっしゃい」
二人に見送られて、走り出した。