恋の罠にはまりました~俺様部長と社内恋愛!?~
「つけまつげしてないですよね?」
「はーい。そのまつ毛はシンデレラマジックの新製品、こちらの液がどこまでものび~る、ロングマスカラのブラックを使ってまーす」
セールス上手な高梨さんのトークに聞き入っていると、カメラマンさんが一度カメラを止めた。
「すみません、手鏡だけじゃなくてこっちにキメ顔ください」
き、キメ顔?
「笑えばいいのよ。とってもきれいになったんだから」
高梨さんが背中をたたく。
私はなんとか、仕事で覚えた作り笑顔でその場を乗り切った。
「皆さんも、姫ちゃんみたいにモテ顔になりましょ~! それでは~!」
高梨さんと一緒に手を振り、カメラマンからOKが出る。
その瞬間、イスから崩れ落ちそうになった。
つ、疲れた……この次はいよいよCM撮影本番。耐えられるのか、私。
「姫ちゃん、ありがとう。楽しかったわ」
「い、いえ! こちらこそ、ありがとうございました!」
差し出された高梨さんの手を、ぎゅっと握る。