恋の罠にはまりました~俺様部長と社内恋愛!?~
「撮影の間のメイク直しは助手がするから。新製品、成功するように私も祈ってる」
「はい!」
「最近は素人さんのメイクの腕もプロ顔負けになってきてるけどさ。まだまだ、何をどうしていいか悩んでる子もいると思うんだよね」
握手の後で高梨さんは片づけをしながら、そう話す。
「いいよ、姫ちゃんの顔。みんなが夢を持てる。みんなが、こうなれるかもって思える。いい意味ですごく平均的」
褒められている気がしない……。
朝から佐伯くんにブスのコソ泥呼ばわりされたことが、意外に響いているのかも。
「なのに、化粧の仕方や角度で、はっとするほど綺麗な表情を見せるのよね」
「は……」
なにそれ。初めて言われたけど。
「あなたは綺麗よ。自信を持ってね」
にこりと笑い、高梨さんは私の肩を叩いた。
私はうなずくのがやっとだった。