恋の罠にはまりました~俺様部長と社内恋愛!?~


家に帰った私を待っていたのは、いつも通りの自宅だった。

着替える前に台所をのぞいてみると、そこにはラップがされたハンバーグが。

テレビの前のソファに座っていた母と父が、こっちを向く。


「おかえり。ねえ、ちょっと」

「ただいま。着替えてくるね」


立ち上がった母をスルーして二階の自室に上がろうとすると。


「ちょっと待ちなさいよ。あんた、いつの間に会社を辞めたの!?」


母が、いきなりつかみかかってきた。


「は?」


どうして私が会社を辞めたなんていう話に?


「もしかして、CMを見たの?」

「そうよ。あの化粧品のCM、やっぱりあんたがやってるんでしょ。親の目に狂いはないわよ!」


……というわりに、気づくのに三日かかってますけど。

放映開始は三日前。パートから帰ってきてからずっとテレビを点けっぱなしなお母さんの目に入らなかったのは偶然なのか、何なのか。


「いつの間に会社員を辞めて芸能人になったんだ?」


お父さんまで、そんな大ぼけ発言を。


< 143 / 286 >

この作品をシェア

pagetop