恋の罠にはまりました~俺様部長と社内恋愛!?~
「で、何があったの?」
じっと私を見つめる知美の目に、揶揄するような雰囲気はなかった。
「……私も今日、デートだったんだ」
「へえ」
「でも、相手の人、途中で私を置き去りにして行っちゃった」
「は?」
知美の顔が恐ろしい般若のような顔に変わっていく。
「私の前に好きだった人に、会いに行っちゃった……」
言葉に出すと、ぽろりと涙がこぼれた。
一成は私より、理沙さんを選んだんじゃないだろうか……。
「なにそれ、けしからん! ちょっと詳しく聞かせなさい!」
知美は泣きだした私をよしよしとなだめながら、知っているお店に連れていってくれた。
彼女がこんなに優しいのは、知り合ってから初めてのことだった。