恋の罠にはまりました~俺様部長と社内恋愛!?~


「あの人、気前がいいのよ。だからよく来るの。さ、食べなさい」


こそっと耳打ちした知美は、いつもの悪魔だった。


「相手の女に会いにいったのは間違いないけど、連絡するって言ってたんでしょ。それを待つしかないんじゃない?」

「だよねえ……」


知美と同じように焼き鳥を頬張る。それはスーパーで買うものとは全然違って、香ばしい。


「でも、腹立つわ~、その男。姫香が大事なら、昔好きだった人のことなんて放っておけばいいのよ。しかも兄のお手付なんて……ああ嫌だ」


そう言いながら、豪快に焼き鳥を串から直接食べてビールを飲む知美。

私もちまちま焼き鳥を箸で串から外すのが面倒臭くなってきて、真似をする。

いいの。本来焼き鳥はこうして食べるものなのよ。たぶん。


「私、フラれるのかなあ」

「いいじゃない。そんな面倒臭い男、いらないわよ。次に行きなさい、次に」


面倒臭いって……その男、もともとあなたも好きだった人ですよ。なんて言えないけど。


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