恋の罠にはまりました~俺様部長と社内恋愛!?~
「どうぞ、入ってください。すみませんでした」
「いいえ、そんな」
社長が許可をくれたのだろうけど、彼女が謝る必要はない。
看護師さんたちは患者を守らなきゃいけないものね。
不審人物ひとりひとりに目を光らせて、さぞやお疲れだろう。
こちらも頭を下げて中に入ると、ベッドの上で座っていた社長が微笑んだ。
「こんにちは。いや、こんばんはかな。病室にいると時間がわからなくて」
この前は開いていたカーテンが閉め切られている。盗撮を防ぐためだろうか。
「社長……ご迷惑おかけしていませんか」
「ん?」
「私の軽率な行動のせいで、社長の病気が世間にばれてしまって……」
本当は、こんなにのん気に顔を見に来るべきじゃなかったのかもしれない。
「いや、君は悪くない。それより、あんな不快な記事のせいで君がお見舞いに来てくれなくなって寂しかったよ」
「社長……」
やせ細った体で、こんな平社員に気を遣ってくれるなんて。