恋の罠にはまりました~俺様部長と社内恋愛!?~
「あーあ、もう王子様が到着しちゃった。またゆっくり付き合ってよね」
「うん。じゃあ、また」
慌ててバッグと飲み物を持って立ち上がると、肩にかけていたカーディガンが落ちかけた。
それを手繰り寄せながら、店の外に出る。
「お疲れ。今日はどうだった?」
店の壁に寄りかかるようにして立っている一成がこちらに微笑みかける。
「いつも通り、忙しかったですよ。あ、例の新店の件で電話がありました。明日折り返してください」
業務報告をしながら歩み寄る。
結局、たいした怪我をせずに済んだ私は、二日ほど休んですぐに復職。
副社長から辞令が出され、元の営業部に戻れることになったのだった。
「了解。じゃあ、行こうか」
うなずいて、並んで歩き出す。
ふと今までいた店内を見ると、知美が微笑んで手を振っていた。
腕時計を見ると、まだ十八時。夜と呼ぶにはまだ少し明るい。
待ち合わせて夕食を一緒に採る予定だったので、一成にプレゼントしてもらったきれいめワンピースを着てきた。