恋の罠にはまりました~俺様部長と社内恋愛!?~
立ち上がって選考書類を引き出しに片付け、鍵をかけた。
バッグを掴んだ私の腕を、日下部長がつかむ。
「そんなことできるか」
見上げると、日下部長がじっとこちらを見つめていた。
まるで、にらむようにして。
そんな視線に射抜かれて、体が硬直する。
「お前の処女を奪った責任は取る」
「は……」
「俺とつきあえ、白鳥姫香」
今、何て?
あまりに予想外で、頭がくらくらする。
「日下部長、大正時代じゃないんですから。大丈夫ですから、そんなに責任を感じないでください。忘れてください」
そんなに嫌だったら、あのとき死に物狂いで抵抗したはず。
そうしなかったのは、もうあの時点で、私が日下部長に惹かれていたから……。
「責任もあるが、それだけじゃない。お前が気に入ったんだ。だから、俺とつきあえ」
き、き、気に入ったですって~!?
日下部長は相変わらず真面目な顔。
普段からずっと真面目な、悪く言えば仏頂面だから、本気なのかどうかわからない。