恋の罠にはまりました~俺様部長と社内恋愛!?~


次の日は、ちょっと時間をかけてメイクをした。

服は相変わらず地味だけど、仕事だもん、別にいいよね。

出勤途中に日下部長に会わないかとハラハラしていたけど、無事に人事部までたどり着いた。

今日は早く選考の案内とか、落選の通知を出さなきゃ。

座り慣れた自分のデスクに座り、パソコンの電源を入れようとした、そのとき。


「ちょっと、白鳥さん」


珍しく私より早く来ていた人事部長から、手招きをされた。

何よ、また新しい仕事じゃないでしょうね。

黙って部長のデスクの前まで行くと、彼は見たこともない笑顔で、座ったままこう言った。


「昨日までありがとう。今日から新しい部署で頑張ってね」

「……は?」


何の話?

たくさんの視線を感じる。ふと振り返ると、早く出社していた社員たちが、私の方を見ていた。


「今日から、きみは営業部に配属になったんだよ。さあ、早く準備して」


そう言い、部長は足元から折りたたまれた真新しい段ボールを渡してくる。

ちょっと待って。営業部って? この段ボールに荷物をつめて、さっさと出ていけってこと?


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