恋の罠にはまりました~俺様部長と社内恋愛!?~
たのもーう!
と言うわけにもいかず、一度段ボールを置いて社員証でロックを解除する。
ドアを開けると、中にいた社員が一斉にこちらを見た。
ええと……全員「あんた何しに来たの?」的な視線なんですけど。誰に聞いたらいいんだろう?
きょろきょろしていると、聞きなれた声が。
「姫香? 何してるの?」
そう言って立ち上がったのは、知美だった。
そうだ、こいつ営業部だった。まあいいや、誰でもいいから助けてもらおう。
「今日から営業部に異動になったんだけど」
「は? なんで?」
こっちが聞きたいよ。
めっちゃ疑いの目で見てるけど、こっちは人事部長から辞令をもらってきてるんだから。
「やっと来たか」
結局ドアの前から動けずにいると、遠くから低い声が聞こえた。
つかつかという足音と共に近づいてくるのは、日下部長だった。
彼は私の横に立ったかと思うと、他の社員に向けてこう言った。
「新しい事務の白鳥だ」