恋の罠にはまりました~俺様部長と社内恋愛!?~
詰め寄られるけど、本当のことなんて言えるはずがない。
静かに首を振ると、知美が背後の壁に手を思いきり付いた。
ひいい、なんで女子に壁ドンされなきゃならないわけ~?
「そこまでだ」
ウインと自動ドアが開く音がした。
はっと知美が壁から手を離して振り返る。
「解放してやってくれないか」
相変わらず冷静な顔でやってきたのは、日下部長だった。
「部長……」
まずいところを見られたとばかりに、知美はバツの悪そうな顔をし、うつむいた。
「松浦。お前の案を採用し、その後のキャスティングを相談しなかったのは、俺の責任だ。話があるなら、俺にしろ」
日下部長は、私がどのように責められていたか、だいたいの察しはついているみたい。
黙ってしまった知美に、部長は小さなため息をつく。
「昼飯に行くぞ、松浦」
「えっ」
日下部長が、知美を誘った?
「ゆっくり話を聞いてやるから」
「あ、はい!」