地味な私が恋したヒト
恋する体育祭
「ゆら、今日は頑張ろうね!!」
ついにやって来た、体育祭当日。
だけどこの前までのワクワクしてた気持ちなんて一切なくて、ほんとは休みたかったくらい。
でもそんなことしてたら他の人にも迷惑がかかるし、いちいちへこんでたらきりがない。
それに、桜井くんのことなんて考えなければいいんだよ。
そうすれば今日だって、これからだって桜井くんのことは忘れられるはず。
「そうだね」
舞香は元気のない私に気づいたのか、心配そうに
「ゆら、桜井と何かあった?言っとくけどあたしに隠し事はナシだからね」
って言うから、私は舞香に一昨日のことを正直に話した。