嫌い、のち好き、のち愛
「見せて」
「い、嫌」
必死に隠そうとする真咲ちゃんの腕を強引に引っ張る。
「……っ!」
そこには思っていた以上にくっきりと、赤紫のアザが残っていて。
俺のつけてしまったその痕を、そっと指で撫でる。
「ごめんね、ごめん、ごめん」
無意識にしろ女の子にこんなことするなんて、最低だ。
やっぱりこんなことを真咲ちゃんに頼むんじゃなかった。
「痛かったよね。ほんとにごめん、ごめん」
アザを撫でながら謝罪を繰り返す俺の手に、真咲ちゃんの手が重なる。
「私は大丈夫ですよ。私より、村上さんの方が痛いと思うので」
そう言われて、驚いて顔をあげた。
優しい笑顔の真咲ちゃんと目が合って、呼吸が止まる。
「私は平気です」
ああ、やばい。泣きそうだ。
俺は両手で顔を覆った。