ひなた と ひかり
「矢野くんは、クラス確認したの?」
「おう!てか、朝陽でいいよ。木戸もそう呼ぶし。あ、ひかりな」
「わかった」
朝陽は、そばで話すとかなり見上げなければいけないくらい身長が高い。
「俺は2組!!」
にかっと笑い、ピースをして2をしめす朝陽。
普段クールな理央がそばにいる分、なんだか新鮮に感じる。
「そっか、私はまだ見てないから先に行っていいよ」
付き合わせるのも申し訳ないし、と遠慮する。
「俺が見てきてやろうか?」
確かに身長180前後の朝陽くんが見れば、すぐにクラス表が見えてしまうだろう。
「ううん。人酔いもしたし、少し休んでから行く。ありがとうね」
少し寂しそうな顔をした朝陽くんは、わかったよ、と校内へと入っていった。