お見合い結婚~イケメン社長と婚前同居、始めます~
「何という女性だ?」


身辺調査でもするのかと、身構えてみたけれど、祖父はそんなつもりはないと言い切った。


寡黙な祖父がこうやって自分に見合いの話をすることは思ってもみなかった。
いつもはしない食事前の飲酒も飲まないと孫に見合いの話なんて出来なかったんだろうなと思う。


昔から、どこか不器用な祖父だから。



名前を聞かれて、ふと頭に浮かんできたのは、赤井さんのコロコロと笑った顔だった。

「えっと…赤井琴理さん」



呟くように吐きだした言葉に反応したのは、祖父よりもキッチンに居た母だった。

「それってあの、ことりちゃん?」
母親は目をキラキラさせた。


「幼稚舎の頃の、渉の初恋のことりちゃん?」

そんなこと言わせないで欲しい。



「あぁ。うん。だから、あと3ヶ月だけ待って」


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