その男、猛獣につき

私の顔がみるみるうちに青くなる。


敦也さんは、私が失敗した肩のテーピングを剥がしながら

「いてて、痛い。」

と言いつつも、可笑しそうに笑っている。



「そうそう。狙った女は絶対落とす。しかも、学生の頃は女切らしたことなかったんじゃないかな~」

 

そう言いながら敦也さんは懐かしがっている。



私は、コートでパスの練習に付き合っている先生を見つめていた。

 



★☆★

「おい!!有田。大丈夫か?」

 

先生の声で現実に戻る。運転席の先生は不思議そうに私をチラリとみる。

 

「先生、質問してもいいですか?」

「何だ?敦也のことか?」

 

もちろん、敦也さんがお持ち帰り専門怪獣なんて話を聞いて動揺してしまったことは事実だ。

 

「あの、≪お持ち帰り専門怪獣」と≪百戦錬磨の猛獣≫はどちらが危険ですか?」

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