その男、猛獣につき
いくら興梠先生の親友だからって、敦也さんの言葉を信じていいのかと不安になってしまう。
それでもしなきゃいけないことは、目の前の実習に真剣に取り組むことだということだけは頭では十分分かってるのに。
「明日、服を返すんでしょ?その時、週末の車椅子バスケだけこれからも行きたいって言ってみれば?実習以外のこと喋るチャンスはそこしかないんじゃない?」
「えっ?」
「実習以外の接点、車椅子バスケしかないじゃん」
敦也さんの提案に、私のぐるぐると回っていた悩みに少しだけ光がさした気がする。