その男、猛獣につき
「少し早いけど、夕飯でも食べるか?」
「えっ?」
先生は、そんな雰囲気を払しょくするかのように先生のバッグの横に置かれていたカップラーメンやパンの入っているビニール袋を指差した。
「ちょっと早すぎるけど、停電になってからじゃ遅いだろう?あっ!!有田は、厨房からの夕食があるから必要ないか…」
「いえ、そうではなくて…」
「じゃあ、何だよ?変な顔して」
もごもごと喋る私に、先生はいつものように得意の蛇睨みで攻撃する。
「あの、先生と私の2人分ですか?その、食糧…」
「もちろんだ。あっ…」
そこまで言って、先生は口ごもり、顔をそむける。