その男、猛獣につき


「今日からお世話になります。有田 舞花です。よろしくおねがいします」


真っ青な空の下に桜吹雪が舞う4月初旬。


この日は私の初出勤の日。
もちろん私は、永嶋病院のリハビリ室に居た。




★☆★

「すっごい。舞花、どうしたの?」
「あの永嶋病院で、判定Bなんて」



実習から帰ると、B判定の実習合格をもらった私は数日間、もてはやされてしまったせいで親友にすら「冷徹の興梠先生」が恋人になったなんて言えなくなってしまった。



A判定じゃなくて、B判定ってところが主税さんらしいというか、厳しいというか…
でも、きっと私がまだ頑張れるって意味もあるって思っておこう。


それから約半年が過ぎ実習が終わってからも、主税さんとは順調そのもので、そのおかげで国家試験もなんとかクリアできて今日に至る。

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