その男、猛獣につき
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「ちょっとランチには早いけど……」
なんて言いながら、買い物が終わると近くにある先生お勧めのラーメン屋に連れてきてくれて、今に至る。
先生イチオシの塩ラーメンを二人で向かい合って食べる。
透き通ったスープ、わずかに柚子の香りのする極細麺、味付け卵が絶妙なバランスをとっている。
「美味しい。」
思わず、感嘆の声をあげると先生も満足そうに頷いた。
「そうだろ。最近、結構通ってるんだ、ここ」
ちょっとだけ自慢気な先生は、まるで少年のような表情をしている。
いつも二人きりになると緊張して、おもうように話せなかったり、固まってしまう。
それなのに、今日は緊張なんてしていない。
いや、緊張どころか、むしろ先生との時間を楽しんでいる私がいるからなんだか不思議な気分だった。