その男、猛獣につき
いよいよ2週間目に突入した月曜日の8時半前。
始業時間ギリギリに有田が、実習服でリハビリ室に飛び込んできた。
「おはようございますっ‼」
何かが吹っ切れたような顔した有田は、やけに明るい。
俺はといえば、昨日のことのせいで寝付きが悪く、ずる休みでもしようかと悩むほど、仕事に出勤したくなかった。
それに比べて、有田は……。
そう言いたかったけれど、口を出た言葉は違っていた。
「有田、遅い‼」
「すみませんっ‼」
咄嗟に謝る有田は、肩をすくめている。