シークレットな関係

でも男の人ってみんなそんな感じじゃないのかな?

彼女と一緒じゃなくても、普通に恋愛ドラマとか観たりするんだろうか。


「ん、あんまりそういうこと話したことないから・・・」

「そうなんだ。今日ね、三人で勇気出して聞いてみたの。“櫻井さんって、女優さんだったんですね!ご存知だったんですか?”って」

「そうしたら、じろっと睨まれて“業務に関係ない”って一蹴されちゃった。その後は、三人でスゴスゴ席に戻るの図よ」

「やっぱ、高橋課長は怖いよね。櫻井さんがいなくなって、人を寄せ付けないオーラが酷くなった気がする。彼女作る気ないのかなあ」

「みんなのお手紙作戦無視し続けてるし、作る気ないんじゃない?何に興味あるんだろう。ね、櫻井さん?」

「んー・・・仕事かな?」


私の言ったことに、そーかも!!と一斉に同調する三人。

彼は、相変わらず会社では“話しかけんなオーラ”を身に纏い、難攻不落の城のような雰囲気を醸し出しているらしい。

彼女である私としては安心できるお話で、うれしくなる。

でも、そんなクールで怖い彼が二人きりだと甘い甘い獣になるって話したら、彼女たちはどんな顔をして驚くだろう。

話してしまいたい衝動に駆られるけれど、ここはぐっと我慢だ。

そうか、シークレットな関係はこんな辛さも味わうのだ。

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