シークレットな関係

「でもまさか、櫻井さんが“茜色のロマンス”の子だとはねー。もうびっくり!!似てるなーとは思ってたけど!」

「子役で活躍してたって、雑誌で見たよ。すごーい!あのとき屋台で“それは私だよ”って教えてくれればよかったのにー!」


メールや電話と同じようなことを言って、道理で仕草も容姿も何もかもが綺麗なはずよねー!と彼女たちはひとしきり盛り上がる。


「ね、それでさ。高橋課長は、櫻井さんが女優さんだって知ってるの?」


目がキラキラというかギラギラな三人の期待のこもった表情を見て、予想してたこととはいえ答えに詰まる。

彼女たちは、彼とは高校時代にクラスが一緒だったということしか知らない。

どう答えれば正解なんだろう。


「さあ・・・どうなのかなあ?」


曖昧に返事をして首をかしげると、ご注文は?と店員が来てみんなの視線から逃れられ、ホッと一息ついた。

みんなでメニューとにらめっこしながらドリンクとおつまみを頼むとすぐに運ばれてきて、みんなで乾杯する。


「高橋課長は芸能人とか興味ないって感じだよね。昔からそうなの?」


笹山さんがグラスをトンと置いて、私に視線を向ける。

そういえば、彼は、映画とかドラマとかあんまり見ないほうかもしれない。

私が女優だから関係あることだけ話題になって、勉強のために観る映画とかは付き合ってくれるけれど。

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