シークレットな関係

それがどれも高い家賃の物件ばかりで払っていけそうになく、それを伝えると、『芸能人は、部屋のレベルに比例して収入が増えるもんだ』と妙な持論展開をしてきた。

『自分で探しますから』と返して暇さえあれば不動産サイトを回っているけれど、なかなか条件に合うところがないのが実情。


ふと、彼のことが思い浮かぶ。

でも、頼りになる腕は遠い。

何日も会っていないと、こんなに心細いものなんだ。

特に今は余計に・・・。


「こんなときに忙しいなんて・・・。もうっ、和哉のバカ・・・」


頼りたいのに・・・会ってゆっくり話したいのに。

気分がずーんと、落ち込んでいく。


「ダメダメ。心が弱ったこんなときは、そう、あのサイトだ!」


久々に占いサイトにアクセスしてみる。

今の言葉は、『雨が降って、地は固まるもの』。


「・・・って、これ、地が固まればいいけれど・・・」


雨が降りすぎて、ゆるゆるになって崩れてしまったらおしまいだ。

はっ!なんということだろうか、私ったら余計に不安になってしまっているではないか。


「あーもう、ネガティブすぎる」


それもみんな和哉に会っていないからだ。

いろいろ考えすぎてぐったりし、テーブルに突っ伏す。


『占いなんかあてにするな。現実を見ろ』


彼の言うとおりかもしれない。

見なければ良かったと後悔しつつノロノロと寝る準備をしてベッドに入る。

しばらく、っていつまでだろうか・・・。

真っ黒なスマホ画面を見つめながら悩んだ末、lineに『会いたい』と入れて、眠りについた。


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