シークレットな関係
後ろから抱きしめられて身動きがしづらい中、モゾモゾと体をずらして向かい合い、和哉の胸に顔をうずめる。
髪をなでてくれる手が優しくて、また涙が出そうになる。
私は、こんなに彼に会いたかったんだ。
そして触れてほしかったんだ。
「ったく、どんだけお前に惚れてると思ってんだ。知らんだろう」
そっか、すごく長い間思ってくれていたんだっけ・・・。
でも今は私の思いの方が強いと思っていたのに、それ以上だと彼は言ってくれる。
うれしくて、昨日まで感じていた不安が一気に吹き飛ぶ。
彼は、私の栄養剤だ。
「来てくれてありがとう。元気になった」
「へえ、落ち込んでたのか」
「うん、だいぶ」
「そうか・・・真夜中にきて正解だったな」
彼の背中に腕を回して、ぎゅーっと抱きつく。
あたたかくて、このままずっと甘えていたくなる。
「で、桃花。今朝はジョギングに行かないのか?」
くるんと体の向きが変えられて仰向けにされ、彼が上に覆い被さった。
私を見つめる瞳に、甘い獣の輝きが宿り始めている。
「俺も充電したいんだが?」
額にキスが落とされて、このまま抱かれたくなるけれど話さなきゃいけないことがある。
迫ってくる唇に手のひらを押し付けて、しっかり止めた。
「待って。あのね、ジョギングのことなんだけど。実は・・・」
例の一件を話すと、彼は真剣な表情になって私を起こし、ベッドの上に向かい合った。