シークレットな関係
「この大きなビルの中では、一年に一回くらいこういうことがあるんだよ。だから、いつのゴミか分かるようにしてあるのさ。ほら、これ」
差し出された紙袋には、日付と曜日がマジックで書いてある。
「ありがとうございます。一年に一回なんて、結構頻繁なんですね」
「そうだろ?でも、どこにでもウッカリさんはいるもんさ。でもシュレッダーにかけちゃったら、おしまいだね!」
パズルみたいに繋げるわけにはいかないからさ!と言ってカラカラと笑う。
拾いに来るのは書類はもちろんのこと、手紙とか冊子とかが多いらしい。
「あ、あった!ありました!」
これです!と彼女が手に持った資料は、商品の耐久テストの結果云々が書かれている物だった。
おばちゃんにお礼を言って急いでオフィスに戻ると、課長はまだ小言を言っていて呆れてしまう。
内容は普段の行いとか、人格を否定するようなことまで言っているようだ。
笹山さんは俯いて耐えているようで、肩が震えているから泣いているのかもしれない。
そんなに長い時間ブツクサ言う暇があるなら、対処する方法を考えるのが課長という立場ではないのか。
「課長!資料ならここにあります!」
資料を持ってる彼女と一緒につかつかと近づいて行って、課長のデスクに置いた。
私たちと資料を交互に見て、呆然とした顔をする。