シークレットな関係
「あれ?キミどっかで会ったことあったっけ」
「は?」
「最近会ったよね。覚えてない?」
突然声をかけられて振り向けば、同年代くらいの男性二人が私のそばに立っていた。
タワシみたいな頭と無造作ヘアの人で、全く見覚えがない。
「あ、泣いてるじゃん。どうしたの」
「え?うそ」
タワシ頭に言われて頬を触ると濡れていて、自分でも驚く。
いつの間に・・・?
こんなの、彼に見られたくない。
理由を訊かれたら何て答えればいいのだろうか。
急いでハンカチで拭くけれど、久しぶりに流れる涙は止めようと思うほどに溢れてしまう。
「彼氏と喧嘩して、おいてきぼりにされた?」
二人が近づく気配がして、涙を拭きながら後ずさりをすると背中がコンビニの窓ガラスに触れた。
「・・・違います」
「じゃあ振られたの?俺らが家まで送っていこうか。車に乗りなよ。話も聞いてあげるからさ」
「来なよ」と、無造作ヘアの手が私の方に延びてきたので咄嗟に横に避けた。
「いえ、連れを待ってるだけですから。お構い無く」
「待ってるだけで泣くのはおかしいでしょう。放っておけないよ」
「いえ、本当に大丈夫ですから」
強引だけど、この人たちは親切で言ってくれているみたいだ。
それは心配そうな表情からも感じられる。
けれど、すごく困る。
涙を拭うのも忘れて必死に断っていると、急に現れた白いシャツで視界が埋まった。