シークレットな関係
高橋が何かを言いかけてるけれど、それを遮るように話し続ける。
だって、昨日のことは思い返したくないし、話題にしたくないのだ。
そうしているうちに、テーブルをバン!と叩いた彼が立ち上がったので、「ひっ」と声にならない息がもれた。
こちらに近づいてくる顔が魔神のようでとても怖く、ベッドの上でずりずりと後ずさりをすると背中が壁についた。
彼がベッドの上にのって、ずずいっと寄ってきたので、思わず枕を抱きしめる。
「な・・・なに?」
「お前は、一緒に学生時代を過ごしたくせに、先生の“人の話は最後まで聞け”との教えを聞かなかったのか」
唇をむぎゅーっと指でつままれてすごく痛い。
涙目で彼の腕をバシバシ叩くと「俺の話を聞くか?」と言うので、首を縦に振った。
するとようやく指を離して、一瞬触れるだけのキスをしてきた。
「・・・高橋?」
「お前は、俺に振られたと思い込んでるようだが、違うぞ」
「でも、“悪い”っていえば、その後に続くのは“応えられない”でしょ?」
「あのときは、正直戸惑っていた。まさか長年の思いが突然叶うとは、まったく思ってなかったからな」
「長年の、思い?それってつまり・・・どういうこと?」
「ったく、バカか。お前は全く気付いてなかっただろうが、俺は、幼稚園時代に砂場で勝負を挑んで以来ずっとお前が好きだ」
「えええ!?うそでしょ。だって、イジワルな勝負ばっかり挑んできたじゃない」