シークレットな関係
彼の熱のこもった視線からあふれるほどの愛情が伝わってくる。
私も、彼にキスされたい──。
目を閉じると息が苦しくなるほどに長いキスをされ、リップ音を残して彼が離れた時には体が熱くなっていた。
自分の頬が熱くて涙目なのは、風邪のせいだけではない。
「色っぽい顔・・・このまま抱きたいのは山々だが、今日は我慢だな」
熱が出てきたか?と額を触られ、ベッドに寝かされた。
布団をかけてくれる高橋にオーディションの書類審査が通ったことを話すと、少し渋い顔をした。
「俺は独占欲が強いから、ラブシーンの撮影があった夜は覚悟しとけよ」
言ってる意味がよく分かって恥ずかしく、隠れるように蒲団をかぶった。
「でもまだ受かると決まってないよ」
「受かるためにがんばってるだろ。信じないでどうするんだよ」
「・・・そうだよね」
「あーそろそろ仕事に戻らねえと。夜も来たいけど、あいつらが来るな」
「あ、大野さんたち・・・」
「俺のものになったことだし、もう急がねえよ。ゆっくり休め」
高橋はひらりと手を振って仕事に戻っていった。
その夜、お見舞いに来てくれた大野さんたちが高橋が私用で二時間ほど外出した話をしてくれた。
どこに行ったのかと首を捻る彼女たちに、ここに来ていたとはとても言えず、首を捻って誤魔化しておいた。
恋人になったことは、みんなには内緒だ。