どうすればいいのかわかりません!
「梨理! 帰るよ!」
また何か言われたのか、憤慨している美保に腕を引っ張られて立ち上がらせられると、いきなりパシッと片方の手を工藤さんに掴まれた。
「工藤さん。私たちは帰るんです。梨理からその手を離してください!」
美保のキツーイ言葉に、動じる風もなく工藤さんは美保を見る。
「嫌です」
い、嫌ですって言われても……。
困ってオロオロしていると、工藤さんは立ち上がり、それから私を見下ろした。
「お付き合いしましょう。梨理さん。連絡先を教えてください」
「は……!? え」
「連絡先です」
れ、連絡先?
両手を掴まれたまま思わず口頭で連絡先を教えると、工藤さんはただ頷いて、ポケットから出した紙を私の手に握らせる。
その瞬間に緩んだところを、美保に引っ張られてすり抜けた。
「連絡しますから」
その言葉と、無表情の工藤さんを眺めながら、美保に引かれるまま、傘を慌てて持ってから店を後にする。
また何か言われたのか、憤慨している美保に腕を引っ張られて立ち上がらせられると、いきなりパシッと片方の手を工藤さんに掴まれた。
「工藤さん。私たちは帰るんです。梨理からその手を離してください!」
美保のキツーイ言葉に、動じる風もなく工藤さんは美保を見る。
「嫌です」
い、嫌ですって言われても……。
困ってオロオロしていると、工藤さんは立ち上がり、それから私を見下ろした。
「お付き合いしましょう。梨理さん。連絡先を教えてください」
「は……!? え」
「連絡先です」
れ、連絡先?
両手を掴まれたまま思わず口頭で連絡先を教えると、工藤さんはただ頷いて、ポケットから出した紙を私の手に握らせる。
その瞬間に緩んだところを、美保に引っ張られてすり抜けた。
「連絡しますから」
その言葉と、無表情の工藤さんを眺めながら、美保に引かれるまま、傘を慌てて持ってから店を後にする。