涙のむこうで、君と永遠の恋をする。
「前に俺、ほのかちゃんはそこから夕日を見てるのかなって思ってたんだけど…」
渚くんは、ゆっくりとあたしの隣へとやってきて、同じように下をのぞきこんだ。
「あたしは、この下の景色を見てるって言ったんだよね」
覚えてる。
それで、「どうして?」って渚くんに聞かれたときに、「秘密」って答えたんだ。
「でも……今、その答えが分かって……少し、ううん。すっごく悲しい」
渚くんはそう言って、あたしの手を引く。
それを、不思議に思ってあたしは渚くんを見上げた。
「……死なせない。生きてるほうが楽しいって言わせてみせるよ」
「っ!!」
渚くんは、分かったんだ。
あたしが、死に場所を探して窓の外を見つめている事に。
「待たせてごめんね、行こうか!」
また、この優しい笑顔があたしに向けられる。
渚くんがいるから、前よりお母さんの所へ行くのが怖くなくなってきた。
「ありがとう、渚くん」
「え……あ、うん!!」
あたしが小さく笑うと、渚くんは嬉しそうに笑って、またあたしの手を引いてくれた。