四百年の誓い
 「考えさせてください」


 美月姫はそうとだけ答えた。


 話に乗りたくはなかったのだが、拒絶してしまえばやはり報復が怖い。


 優雅に相談してみようと思った。


 さすがの丸山も、それくらいの時間的猶予は与えてくれるという。


 「いいだろう。卒業まではまだ時間もある。優雅ともじっくり相談するがいい」


 優雅と会うことも、事実上黙認してくれたようだ。


 「ただ……。優雅をけしかけたり、私に対して裏切りと映る行動に出るようなことがあれば……。こちらにも考えがあることは解っているね」


 笑みを浮かべながらも、それは立派な脅し。


 「……バラバラにして、石狩湾に沈めるとでも言うのですか。それともコンクリート詰め」


 「まさか! ヤクザ映画の見すぎじゃないのかね」


 丸山は大笑いした。
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